地域医療連携とは

ゆめ病院はコンピューター上の仮想病院

　現在の医療制度では、患者さんがある医療機関を受診してせっかく受けた検査や診療のデータは、その医療機関だけにしか保管されません。他の医療機関に受診しても、もう一度同じ検査を受けなければならず、時間や費用の無駄だけではなく、レントゲン検査などでは被爆を二重に受けるという不利も生じます。

　もし、今まで受けた検査や治療の内容、アレルギーの有無などの医療情報を転院先の先生が知ることができたら、治療上極めて有用なデータとなり、患者さんの治療内容の向上に大きく寄与できることでしょう。

　そこで、伊都医師会では、医師会員の医療機関を受診された患者さんの医療情報を、患者さんの同意の上で、他の参画医療機関でも閲覧することができるシステムをコンピューターを利用して立ち上げました。

万全なセキュリティで情報を管理

　この医療情報は暗号化などの最新の技術で秘密が厳重に保持されています。

　個人の医療情報には厳重なプライバシーの保護が必要とされます。そのため専門の情報管理会社の協力のもとで最新の情報管理技術を用いて厳重に行います。

無駄な重複検査も避けられます

　具体例でお話しますと、糖尿病の患者さんがA内科医院を受診しておられ、その医院がゆめ病院に参画している場合、最近視力が落ち、ゆめ病院へ参画しているB眼科に受診をしていただければ、B眼科でもA内科医院の医療情報を知ることができます。そうすれば内科での糖尿病の検査や治療経過を知った上で眼科治療が開始できます。

　またこの眼科での眼底検査などの情報をA内科医院でも見てもらうことが可能になり、ゆめ病院が一体となって、患者さんの治療にあたることができます。

　もちろん、連携をできなくすることもできますので、医療機関までご連絡をお願いいたします。

在宅診療に活用

　2009年より、在宅診療に活用すべく、訪問看護ステーション、調剤薬局も参画しました。

　医師、訪問看護師、薬剤師との三者連携をすることにより、在宅の患者さん、その家族の方々により安心な医療を行うことができます。

　このように、我々伊都医師会は、「安心・安全な医療」を目指し、「ゆめ病院」を最大限に活用し、患者さんの健康を守っていきます。